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チーム:コード・ガドルフ

 

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 演劇作品『コード・ガドルフ』のスタッフ、出演者からのメッセージです。

  

小出和彦|脚本・出演

今回脚本を書きました。あたらしい誰かとの出会いがわたしを変えてくれるように、また長い誰かとの信頼がわたしを支えてくれています。わたしという事象は概ねそのようにつくられてきました。今後もそうでしょう。今回もまた幸福な作品づくりがあり、それはわたしの運のよさでもあります。出会うほどに葛藤して事象は複雑になっていきます。わたしはその複雑さを複雑なまま表現できたらいいなと考えています。
 

荒井正人|演出

もともとが世界はさまざまなスピリットの交合するところであったとすれば、その移動の航跡をコリオグラフすることがすでに演出ということなのだろう。演者小出くんは二十年以上も前からその動き、たたずまいは、よく知っていると思っていたが、そのスピリットの埋蔵はそうとうなものになっていた。今回招集いただいた植松、多賀谷両嬢はミュージカルの才能をある意味では削り取るところになりはしまいかと危惧しながら、感情を横溢できない演技をしいていたが、なんのことはない、二人ともに、集中ある鬱屈を愉しむようになって、存在感が日ごとに弥増しになっていくのを感じる。堀口さんのたたずまいは飛び回る余計なものをおさえる説得力があり、まさに適役。ダンサー山賀さんの胡乱を含んだ存在感はこの劇の川幅を決定している。小野田さんのオトが何より、交合するスピリットの輪郭をコンダクトする、まさに霊媒師である。そして光の手配を昼から夕べ、そして溶暗、くらがりのなかへ差配する坂川くんが加わって、この『コード・ガドルフ』はどんな「幻灯」となるか。お楽しみいただきたい。

 

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 植松知音|出演

共演者の多賀谷とはもう10年の付き合いになります。ミュージカルを始めてからも今年で10年目。節目の年に新たなジャンルの舞台に出演することになったのも、なんだか粋な偶然だな、と感じます。ずっとミュージカルをやってきましたが、歌わない踊らない、いわゆるストレートプレイとは今までほどんど無縁でした。音楽、メロディ、リズムのある舞台空間に慣れすぎている私たちにとって、それがないのは、どこか異空間に迷い込んだよう。稽古場での指摘も、予想の斜め上をいく新鮮な内容ばかりでした。「人間…じゃないな。概念だよ概念」ん?どう言う意味?「重心をつま先だけに置かないで」あぁ、リズミカルな所作を意識するからつま先重心で動いてるんだ、私。セリフを情感たっぷりに言わないで」「もう棒読みして(笑)」待って。ト書き読むのすら感情込めちゃうのに(笑)。自分が「ニュートラル」だと思っていることが実はそうではないんだ、ということが、稽古が進むにつれわかってきました。『コード・ガドルフ』という新しい世界への挑戦は、まだ続いています。

 

多賀谷美紀|出演

高校生の時、はじめてミュージカルに出会ってから10年。大学に通いながら…仕事をしながら…なんだかんだ今でも舞台に立ち続けています。ミュージカルでは、歌うように台詞を言い、踊るように歩き、登場人物はすべて「美しく」なければいけないと叩き込まれてきました。しかし今回は、真逆でした。ただ歩くのがこんなに大変だとは思いませんでした。そして自分なりに考え抱いた感情を伝える舞台ではなく、観客に考えさせる舞台というのが本当に新鮮で“棒読み”はとても困難でした(笑)。脚本を頂いたとき本当にちんぷんかんぷんでした。今は、なんとなーくわかってきました。続きは、観てくださる皆さんと一緒に考えます。

 

堀口美奈子|出演

『コード・ガドルフ』を上演する交水社の2階は閉店当時の記憶を留めています。フロア隣の小部屋の壁紙には色紙で作られたマスコット達が残り、奥のカウンターにはずらりとお酒のグラスが並んでいます。このお店は、基本女性のみ入店可能、お子さん連れOKがコンセプトの飲み屋だったそうです。どんな女の人達が、どんな話をこの場所でしていたのだろう。ここに連れられてきていた子ども達は、どんな大人になったのだろう。そしてその人達にとってこの場所やここで過ごした時間は、どう記憶されているのだろう。記憶は、その時々で塗り替えられていきます。そう考えるとワクワクもするし、なぜか切ない気持ちになったりもします。お店に関係した人たちが今、幸せだといいなと勝手に思います。今回のお芝居は、みてくださる方の心にどう記憶されるのでしょうか。怖いと思ったりするけれど、ガドルフ関係者の方々をみているとだいじょうぶと思います。会場でお待ちしています。どうぞよろしくお願いいたします。

 

山賀ざくろ|出演

前橋の演劇人、見るべし!! 群馬の演劇人、見るべし!!


小野田賢三|サウンドデザイン

月曜の稽古が終わった折、小出くんから昨年行われたサミュエル・ベケット展のカタログを見せてもらいました。その中にはベケット、ジョイス、ケージ、ドゥールーズ、カールストーン…。20世紀の巨人たちの名、難解で突き放すような作品を残してきた巨人たちを見つけることができました。彼らはたくさんの”わからないことを”わたしたちに…。”わからないこと”への好奇心が動機となり私自身を揺さぶり続けました。”わからないこと”を凝視め熟考し続けたことを、ここ広瀬川のほとり交水社で再構築し、”わからないこと”を”わからないこと”のまま演劇という対話の場に提示できればいいな!って思うところです。
2年前にアーツ前橋というアートの火が灯った頃から小出くんと芸術や哲学について語るような機会を持つことができました。今回はざくろさんのお膳立てのもと、素晴らしい舞台人たちと作品作りに参加できること、関係全ての方々に感謝しています。ありがとう、よろしく!!です。

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”哲学者たちの饗宴” アンスティチュフランセ・神楽坂 2014年

〜ジルスッタサールと共に食と音のパフォーマンス〜

 

坂川善樹|照明

『コード・ガドルフ』に寄せて
今回照明を担当する坂川です。20代前半から小出作品を拝見し、昨年は演者として小出作品を堪能したわけですが、その小出作品をなんと、高校時代に常勝共愛演劇部の荒井先生(鬼軍曹だと思ってた)が演出するという事で胸が躍ります。初仕事となる小野田さんもどんなお仕事をされるのか期待大。そして何より期待大なのは植松、多賀谷の両名。この二人は前橋市民ミュージカルにて1年お付き合いいただいた女優さんたちですが、打ち上げの日にまだ物足りない顔をしていたので誘ってみました。私見では、小出作品は絶対ミュージカル女優を想定していないだろうから、えらい化学反応を起こすのではと思っております。小出作品の要の堀口さんからも、「存在する女優」を見せていただける事と思います。今回は劇場が店舗という事で、照明も難儀ですが、こういう場所と、前後に連なる素晴らしい企画に誘っていただいた山賀ざくろさんに感謝!!

 

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伊香保アバンギャルズ プロデュース公演「広瀬川ラビリンス」

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