お盆の終わる週末に子どもたちのダンス!!

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昨日のバレエノア主催の公演『くるみ割り()人形と二十日(ぐらい)ねずみの大運動会☆キャー!!』は終演直後にスタンディング・オベーションをする人やブラボー!!の声も聞かれるなど、ほぼ満席に近い客席は大きな拍手に包まれていました。観客のほとんどは出演した子どもたちの親御さん関係であったにしても、目の前で子どもたちによって繰り広げられた光景に素直に感動されての反応だったと思います。もちろん振付・演出の北村成美さんをはじめ、この公演に携わったスタッフのみなさんへの賞賛と労いの気持ちも込められての拍手であったことは間違いないでしょう。

 

とにかく45人の子どもたちが一斉に元気いっぱい舞台上を走り回る様子は圧巻でした。いちばん小さい子(小学2年生かな?)も年上のおねえさんたちに負けず劣らずしっかり踊って走り回っていてとてもかわいかったです。男の子も数名いて存在感を示してくれました。こうして異年齢の子どもたちがひとつのことをいっしょにする機会って学校生活ではまりないでしょうから、そう言う意味でもみんないい経験になったんじゃないでしょうか。おそらくまた明日も踊りたい!って思った子がたくさんいたことでしょう。

 

学校の運動会でも〝ニッポン全国よさこいソーラン踊ってます〟じゃなくて、例えばこの公演のような出し物だってやりようによってはできなくはないはずなんですけどね。バレエノア主宰の瀬山さんにお聞きしたところによると、今回はリハーサルを一般公開していたにも関わらず、興味を示して見学に来た学校関係者はいなかったとのことでした。中学校のダンス必修化で四苦八苦している先生方たちには指導方法とか参考になるところが多々あるはずなのにね。情報が届いてなかったのかな? でも今回のような公演や取り組みが高崎や前橋でこれからも継続して行なわれるようになってくれば、県内の学校や親御さんたちにもダンスなどの身体表現にはいろいろなものがあるんだという興味や関心も高まってくるはずですし、そうなるよう我々パフォーミングアーツの関係者も頑張らないとですね。

 

それにしてもバレエ組曲くるみ割り人形」は曲としてよくできてるなーと再認識させられました。最近は日本の伝統音楽や民族芸能などについて少しリサーチとかもしてるんですけれど、西洋音楽ポリフォニーやダイナミズムに呼応するダンスじゃないところにもアプローチしたいなという思いもあるので、やるなっ!チャイコフスキー!!とリスペクトしつつも、日本人としては壮大な西洋のシンフォニーに心が動かされてしまうことがちょっと悔しくもあるのです。そう言えば本家本元のバレエ作品としてのくるみ割り人形はまだ生で見たことがなかったなー。今年のクリスマスはどこかのバレエカンパニーのくるみ割り人形を見に行こうかなー。

 

話は変わりますが、土曜日はシアタートラムで行なわれた伊藤キムさんが総合演出で11名の中高生が出演した〝せたがやこどもプロジェクト ユースパフォーマンス2014 トバズニハ『空のしみ』〟を見てきました。この公演には伊勢崎市在住で中1の櫻井拓斗くんが群馬から参戦していました。夏休み中は都内のおじいちゃん家から毎日リハに通っていたんだとか。作品はボイスパフォーマンスも盛り込んだ、中高生が演じるにしては今まで見たことがないようなわりと抽象的でミニマル&シュールな世界が繰り広げられていました。拓斗くんのまだ声変わりをしていないピュアなボーイソプラノが劇場内によく響いていたのが印象的で、終演後にロビーで会った本人には歌も歌ったらどう!?とすすめておきました。その気になったかなー。